BigQueryに保存されるGA4のデータ量を実際のサイトを例に紹介します
GA4とBigQueryを連携する際に、まず費用についての心配があるかと思います。
BigQueryの費用は「データを保存する量」「データを処理する量」でそれぞれ発生しますが、自社サイトがどれくらいの量になるのかはなかなか試算が難しい状況です。
今回はこのうち「データを保存する量」がどれくらいになるのか、実際のサイトの例を交えてご紹介します。
BigQueryに保存されるGA4のデータ量
GA4とBigQueryを連携すると、GA4のデータがBigQueryに保存され始めます。
この際に保存されるデータは「GA4が計測したイベント」の情報がイベント単位で記録されていきます。
実際のBigQuery画面で見るとこのように発生したイベントごとに記録されているがわかります。
このイベントの発生回数はサイトの性質(メディア、EC、ユーザーの操作、など)や設定されているカスタムディメンション/メトリックスによって大きく変化するので、「XXXセッションだから、XXX回イベントが記録される」という計算ができないのが、この「保存されるデータ量」の試算が難しい点です。
今回はサイトの性質と規模が異なる3つ事例をご紹介します。
※日によってイベント発生状況は増減するため、あくまで「ある1日」を基準にした試算です。
【事例1】月間セッション数12,000のECサイト
サイトのアクセス状況
- 月間アクティブユーザー数:約10,000
- 月間セッション数:約12,000
1日あたり保存されるデータ量
- イベント件数:約11,000
- データ容量:約12MB
1日あたり約12MB×30日間=月間約360MB×12カ月=年間約4.3GB
【事例2】月間セッション数200,000のメディアサイト
- 月間アクティブユーザー数:約12,000
- 月間セッション数:約200,000
1日あたり保存されるデータ量
- イベント件数:約60,000
- データ容量:約40MB
1日あたり約40MB×30日間=月間約1.2GB×12カ月=年間約14.5GB
【事例3】月間セッション数2,000,000のメディアサイト
- 月間アクティブユーザー数:約160,000
- 月間セッション数:約2,000,000
1日あたり保存されるデータ量
- イベント件数:約240,000
- データ容量:約240MB
1日あたり約240MB×30日間=月間約7.2GB×12カ月=年間約86GB
GA4のデータを保存するだけならたいしたことない
さて、GA4からBigQueryに保存されるデータ量は、よほど巨大なサイトでない限りたいしたことがないことがわかるかと思います。
BigQueryの費用のうち「データ保存量」の金額は下記になります。
- 毎月10GBまで無料
- 超過1GBあたり0.02USドル
データを保存するだけなら「ほぼ無料」みたいな金額設定です。
GA4とBigQueryを連携するかどうか迷っているかたは、BigQueryでの分析をすぐにするかどうかはともかく「まず連携だけはしておいたほうがよい」です。
早めにBigQuery連携しておいたほうがよい理由
その理由は大きくこの2つです。
- BigQueryにGA4のデータが保存されるのは「GA4の管理画面で連携する設定をした後から」
- 過去のデータは保存されません
- GA4の管理画面で見られるデータは「14カ月で失われていく」
- GA4の「データの保存」の設定にあるように14カ月経過すると順に削除されていくので、例えば2年間、3年間の推移を見ることは不可能になります
ウェブサイトの各種データはビジネス上、とても重要な資産なのでそれが見られなくなるというのはたいへんな損失です。
まずは「GA4とBigQueryの連携だけでも設定を済ませておく」ことを強く推奨します。
GA4とBigQueryを連携するための導入サポートも提供しておりますので、お気軽にご相談ください。
https://reposub.jp/products/ga4_bigquery_online_support
BigQueryの料金体系や条件についは下記をご参照ください。
https://cloud.google.com/bigquery/pricing
以上、BigQueryに保存されるGA4のデータ量を実例を交えた解説でした。