Looker Studio連携したGA4を再接続した際の「コンバージョン」「キーイベント」の変更について
GA4の「コンバージョン」が「キーイベント」に名称変更になってしばらく経過しました。
GA4の管理画面でも「キーイベント」への変更が浸透してきているかと思います。
GA4とLooker Studioを連携してダッシュボード/レポートを作成している場合は、注意が必要な点があります。
※2024年5月31日時点での情報です
1.再接続する前の状態
まず「コンバージョン」が「キーイベント」に変更なる前からGA4とLooker Studioを連携していた場合、下のようにディメンション、指標ともに「コンバージョン〜」というフィールド名になっています。
コンバージョンに関するディメンション、指標のフィールドはそれぞれ以下の通り。
- ディメンション
- コンバージョン イベント
- 指標
- コンバージョン
- コンバージョン単価
- セッションのコンバージョン率
- ユーザー コンバージョン率
- 購入者のコンバージョン
- 初回購入者のコンバージョン数
指標の「コンバージョン」はコンバージョン数を表します。
指標の「セッション」はセッション数です。
この指標の「コンバージョン」を同じく指標の「セッション」で割れば「セッション数に対するコンバージョン率」が求められました。
Looker Studioでコンバージョン率を計算する際に、よく使う計算フィールドですね。
さて、GA4に再接続するとどうなるでしょう?
2.再接続後の状態
同じGA4プロパティに再接続してみましょう。
再接続する際に変更されるフィールドの一覧が表示されます。
変更を拒否することはできませんので、このまま適用します。
上の1の状態では「コンバージョン〜」というフィールド名だったものが「キーイベント〜」に変更になっています。
指標のほうはフィールド数が減っていますね。
変更後のディメンションと指標は下になります。
- ディメンション
- キーイベント
- 指標
- キーイベント
- キーイベントあたりの単価
- セッション キーイベント率
- ユーザー キーイベント率
名称変更前と同じようにコンバージョン率(変更後はキーイベント率)を求めてみましょう。
同じように「キーイベント」を「セッション」で割ります。
残念! 計算が成り立ちませんでした。
名称変更後は「キーイベント」という名称がディメンション、指標の両方で使用されていますが、計算フィールドではディメンションのほうの「キーイベント」しか選択できません。
※グリーンがディメンション、ブルーが指標
当然、ディメンション(キーイベント)を指標(セッション)で割ることはできませんので、エラーで行き詰まります。
申し訳ありませんが、計算フィールドには指標(集計値)とディメンション(非集計値)を混在させることはできません。
上の例に限らず、計算フィールドでは指標の「キーイベント」はどうやっても選択できません(自動的にディメンションの「キーイベント」になってしまう)。
ディメンションと指標を同じ名称にしたらコンフリクトが起こることは容易に想像できますが、なぜこんな初歩的なミスをしているのでしょうか。
3.回避策
さて、指標の「キーイベント」が計算フィールドで使用できないとレポート作成に支障があるので、暫定的な回避策で対応するしかありません。
回避策として、指標の「キーイベント」を複製して新たに「キーイベント数」というフィールドを作成します。
新たに作成した指標の「キーイベント数」は計算フィールドで使用できるので、暫定的にこの「キーイベント数」を使って計算しましょう。
以上、Looker Studio連携したGA4を再接続した際の「コンバージョン」「キーイベント」の変更についての解説でした。