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Looker Studioの「データの結合」で使える結合演算子の基礎知識

Looker Studioではメニューの「統合を管理」からデータを結合して「結合データ(混合データ)」を作成することができます。

データの結合とは複数のデータソースを1つにして扱うために行なう作業ですが、その際に「どのようにデータを結合するか?」を指示するのが「結合演算子」になります。

Looker Studioの「データの結合」で使える結合演算子を理解する

SQLなどに馴染みのないかたには聞き慣れない言葉だと思いますが、実はLooker StudioでGA4のデータを扱う際にもこのデータの結合で使いたいディメンション/指標だけを組み合わせた「結合データ(混合データ)」を用意しないとならないケースも多いので、まずは「結合演算子」を理解しましょう。

以下、Looker  Studioで「結合データ」を作成する際に使う「結合演算子」について解説します。

Looker Studioで使える結合演算子の種類

データを結合する際に指定できる結合演算子は画面のように5種類あります。

Looker Studioの「データの結合」で使える結合演算子を理解する

  • 左外部結合
    • 右側のテーブルの条件が一致した行と、左側のテーブルの全ての行を返します
  • 右外部結合
    • 左側のテーブルの条件が一致した行と、右側のテーブルの全ての行を返します
  • 内部結合
    • 左右両方のテーブルの条件が一致した行のみを返します
  • 完全外部結合
    • 条件に一致しているかどうかにかかわらず、左右両方のテーブルからすべての行を返します
  • クロス結合
    • 左右両方のテーブルから考えられるすべての表の組み合わせを返します

説明文はLooker Studioの画面に書かれているものですが、わかりにくいですね。

まず「左/右」という表現は下のように「結合する際に左側に用意したデータ(テーブル)」「同じく右側に用意したデータ(テーブル)」という位置関係を表します。

Looker Studioの「データの結合」で使える結合演算子を理解する

「外部/内部」についてまず「内部」は「左右それぞのデータ(テーブル)で両方とも一致するもの」、「外部」は「それぞれのデータ(テーブル)で両方とも一致するもの+どちらかだけのもの」になります。

この「どちらかだけのもの」の「どちらか」を「左/右」で示しています。

そして左右のデータ(テーブル)の「何を基準に結合するか」が「結合条件」になります。

このサンプルのデータを使って説明します。

名前、出身地、部署が別々に管理されているデータです。

ここでは「名前」を「結合条件」にして結合していきます。

Looker Studioの「データの結合」で使える結合演算子を理解する

内部結合

まずはわかりやすい内部結合から説明します。

「左右それぞのデータ(テーブル)で両方とも一致するもの」ですので、以下のようになります。

左右両方で一致する「結合条件=名前」は「佐藤」「高橋」「伊藤」「小林」ですので、左右からこの4つの名前とそれに紐づく出身地、部署が結合されたデータができました。

Looker Studioの「データの結合」で使える結合演算子を理解する

左外部結合

左右で一致するもの+どちらかだけにあるもの(左を指定しているので左だけ)になります。

左側のすべてのデータと、左右で一致したデータが結合されました(内部結合+左だけにある外部を結合した、という理解のほうがわかりやすいかもしれません)。

Looker Studioの「データの結合」で使える結合演算子を理解する

完全外部結合

左右で一致したデータ、一致しなかったデータのすべて結合されます。

内部結合+外部(左と右の両方なので完全に外部)にあるデータすべて、という結合です。

Looker Studioの「データの結合」で使える結合演算子を理解する

「右外部結合」は「左外部結合」の左右を入れ替えた状態になります。おそらく左外部結合を使うことが多いと思いますので省略します。

「クロス結合」は左右のテーブルをすべて掛け合わせた(クロスした)結合結果が得られます。あまり使う機会がないので省略します。

Looker Studioで「結合データ(混合データ)」を作成する際は「内部結合」「左外部結合」「完全外部結合」を理解しておけば(ほぼ)大丈夫です。

これよりも複雑なデータの結合が必要になる場合は、Looker Studioで処理するよりも前の段階で処理したほうがよいです。

以上、Looker Studioで「データの統合」を使う際に必要な基礎知識の解説でした。

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