2026年4月に新しくリリースされたBigQuery Graphを利用して、ECサイトの購入経路を可視化してみましょう。
BigQuery Graphを利用すると「関係性をたどる」ことができます。
関係性をたどる=順番に発生する事象の関係性をつまびらかにできる、ということはECサイトの購入経路の分析にピッタリですね!
BigQuery GraphについてはGoogle Cloudの公式ページも参照ください。
BigQuery Graph のご紹介: データに潜む関係性を明らかに
https://cloud.google.com/blog/ja/products/data-analytics/introducing-bigquery-graph
では、実際のECサイトのデータでBigQuery Graphの可視化、分析をやってみましょう。
今回はBIgQueryだけでの可視化に加えて、Pythonを使った可視化も実施してみました。
ちなみに日本語で「グラフ」と言うと縦棒グラフや横棒グラフ、折れ線グラフなど「データをわかりやすく図解したもの」をイメージするかと思いますが、このようなグラフは英語ではChartと呼びます。
英語のGraphは「数値データを軸や線を使って可視化したもの」というニュアンスです。ま、ちょっと違う、というだけです。
使うもの
- BigQeuryに格納されたECサイトのGA4データ
- Python環境(今回は追加オプションなので、なくてもよい)
手順
- グラフスキーマを作成する
- データ間のつながりを集計する
- Graphの結果を可視化する
- 追加でPythonでも可視化してみる
ステップ1.グラフスキーマを作成する
まず,purchaseのあったセッションで閲覧されたページを抽出し、そのセッション内でユーザーがどのページからどのページへ移動したかを集計します。
※以下は公式ページよりSQLのサンプルです。
CREATE PROPERTY GRAPH graph_db.FinGraph
NODE TABLES (
graph_db.Account KEY(id),
graph_db.Person KEY(id),
graph_db.Loan KEY(id)
)
EDGE TABLES (
graph_db.Transfers
KEY (id, to_id, timestamp)
SOURCE KEY (id) REFERENCES Account (id)
DESTINATION KEY (to_id) REFERENCES Account (id),
graph_db.Owns
KEY (id, account_id, timestamp)
SOURCE KEY (id) REFERENCES Person (id)
DESTINATION KEY (account_id) REFERENCES Account(id),
graph_db.Repays
KEY (id, loan_id, timestamp)
SOURCE KEY (id) REFERENCES Person (id)
DESTINATION KEY (loan_id) REFERENCES Loan(id)
ステップ2.データ間のつながりを集計する
まず,次に1で抽出したデータ間のつながりを集計します。
※以下は公式ページよりSQLのサンプルです。
GRAPH graph_db.FinGraph
MATCH
(person:Person {name: "Jacob"})
-[own:Owns]->(account:Account)
-[repay:Repays]->(loan:Loan)
RETURN
account.id AS account_id,
loan.id AS loan_id
ステップ3.Graphの結果を可視化する
それではBigQuery内でGraphを作成してみましょう。

このように点と点が線でつながれたGraphとして可視化できました。
ひとつ一つの点がURL(ページ)を表しており、線が移動(ページ間の遷移)を表現しています。
ECサイトで言えば「どのページからどのページへ移動している」ということが表現されています。
さて、BigQeury内でのGraphの表現はちょっと素っ気ないので、ローカル環境のPythonでも可視化してみましょう。
Pythonでも可視化してみる
Pythonで可視化するにあたり、サイトのディレクトリごとに色を変え、出現数の多いページを大きく表示しました。

いいですね! 実際にはズームして詳細が見られます。
赤色の丸が今回の分析の終点となる購入完了イベント(purchase)です。purchaseイベントにカートが接続しており、カートの周辺に商品ページやLP、マイページなどが接続していることがわかります。
この経路分析をすることで、購入完了に向かってどのようなページをたどっているか、購入に至る成功ルートが可視化されています。
もちろん、単に可視化しただけではなく、各ページ間の移動の数値も分析できるので、具体的に「どのルートが多いか」「ユーザーが迷っているか」など、詳細に把握できます。
このデータをもとに課題を発見し、仮説検証ができるようになります。
以上、BigQuery Graphを使ってECサイトの購入経路を可視化する方法の解説でした。
レポサブではECサイトの購買行動など、BigQueryを活用したデータ分析も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。