Google広告のレスポンシブ検索広告(RSA:Responsive Search Ad)のアセット(広告テキスト)ごとのデータをLooker Studioで可視化する方法の解説です。
Looker Studioに連携したGoogle広告のデータにはAsset IDなどはありますが、広告テキストのデータは存在しません。
下の例のようにAsset ID、Asset type、Asset performanceなどは見られますが、さすがにIDだけではどの広告の数値なのかを判別するのは困難です。
このデータに広告テキスト(アセット)を追加したいと思います。
このように広告テキストも一緒に表示されるようにする方法の解説です。
手順
- Googleスプレッドシートを用意する
- Google広告でスクリプトを設定・実行する
- Looker Studioに接続する
- Looker Studioで統合データを作成する
- Looker Studioで可視化する
それでは進めましょう。
1.Googleスプレッドシートを用意する
新規にGoogleスプレッドシートを用意し、任意の名前をつけておきます。
2.Google広告でスクリプトを設定・実行する
Google広告の管理画面でスクリプトを設定します。
スクリプト名に任意の名称をつけておきます(わかりやすいもの)。
管理画面で、ツール>一括操作>スクリプトの順に進み、この画面で+マークをクリックして「新規スクリプト」を選択します。
この画面が開いたらこのコードをコピー&ペーストします。今回はAsset ID、広告テキスト、アセットタイプのデータを取得します。
function main() {
const sheet = SpreadsheetApp.openByUrl("スプレッドシートのURL");
AdsApp.report('SELECT asset.id, asset.text_asset.text, asset.type FROM asset').exportToSheet(sheet.getActiveSheet());
}
※その際、最初から入っているfunction〜のコードは削除してください。
※スプレッドシートのURLはhttpsからeditの前の / までを入力します。
例:https://docs.google.com/spreadsheets/d/xxxサンプルxxx/edit#gid=70599066
画面中段に「ユーザーの代わりにスクリプトを使用して変更します。スクリプトで変更できるようにするには、そのスクリプトを承認しておく必要があります。」という表示がある場合、「承認」をクリックしておきます(アカウントの選択画面がポップアップします)。
準備ができたら、右下の「保存」してから「実行」します。
このようにスプレッドシートにアセットのデータが取得できました。
続いてLooker Studioで可視化していきます。
3.Looker Studioに接続する
まずLooker Studioに今回アセットデータを取得したGoogle広告のアカウントが接続されているか確認してください。
Google広告のアカウントが接続されていることが確認できたら、先ほどのスプレッドシートのデータに接続します。
- Google広告のデータ
- 先ほどのスプレッドシートのデータ
この2つのデータが必要です。
4.Looker Studioで統合データを作成する
Google広告のデータとスプレッドシートのデータを使って統合データを作成します。
メニューの「リソース」から「統合を管理」を選択します。
「統合を追加」をクリック。
このように統合を設定します。
Table 1
ディメンション
- 広告の種類
- Asset ID
- Asset type
- Asset performance
指標
- 表示回数
- (ほか、クリック数など任意で)
Table 2
ディメンション
- asset_id
- asset.text_asset.text
- asset_type
指標
- なし
結合の設定
Table 1、Table 2からAsset ID、asset_idを指定して「左外部結合」を選択して保存します。
データソースにはわかりやすい名称をつけておきます。
※ディメンションに「広告の種類」を設定している理由はこちらをご覧ください。
Looker StudioでGoogle広告のアセットをディメンションに設定するとエラーが出る際の回避方法
https://reposub.jp/blogs/ads/google_ads_asset_id_error
※今回はGoogle広告のデータにあるアセットだけの広告テキストが欲しかったので左外部結合にしています。
統合データが準備できたら右上の「閉じる」をクリックしてもとの画面に戻ります。
5.Looker Studioで可視化する
最後にアセットの各種データと広告テキストを一緒に表にしてみましょう。
今回の設定はこのようになります。
データセット
先ほど作成した統合データを設定
ディメンション
- 広告の種類
- Asset ID
- Asset type
- asset_type
- Asset performance
- asset.text_asset.text
指標
- 表示回数
- (ほか、クリック数など任意で)
このようにアセットごとの広告テキストが表示できました。
※現時点(2024年4月15日)では「表示回数」のみとなります。
アセットごとのデータに広告テキストがあるとレポートの理解しやすさが各段に向上しますね。
以上、Google広告(RSA)のアセットごとのデータをLooker Studioで可視化する方法の解説でした。